明珍火箸 (みょうちんひばし)
- 姫路の代表的な伝統工芸品。その澄んだ音色と余韻は全国的にも有名で、冨田勲やスティービーワンダーなど国内外のミュージシャンからも絶賛されています。(どんな環境下でも音がぶれないとSONYのマイクの音質検査にも使われています)
- 現在は火箸としてよりも、4本の火箸を組み合わせた風鈴や魔除けにもなるドアチャイムが有名。種類は大きさや製法によって各種あります。
- 兵庫県の伝統工芸品にも指定されている明珍火箸は姫路の粋なお土産としてほりほりお薦めの逸品です。
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明珍宗理さん
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18歳から家業に入り、平成4年に第52代を襲名。仕事を愛し、酒を愛し、家族を愛し、気取らず、芸術家ぶらない素敵な職人さん・・それが明珍さんです。
現在息子の明珍敬三さんも53代目として一緒に仕事をされています。
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・明珍敬三さん(姫路南ロータリークラブ講演より)
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企業再構築のお手本
平安時代から続く明珍家は、48代目までは甲冑師として姫路藩主・酒井家などにつかえ数々の甲冑を作ってきたが明治維新で武士の時代が終わると、その昔、千利休から注文を受けて茶室用火箸を作ったという故事にならって、それまで余技だった火箸づくりに転じ、多くの茶人をはじめ、家庭用としても愛用され明珍火箸の名声は全国に鳴り響きました。
・甲冑師の技で作った自在置物
・茶室用の火箸
しかし、昭和30年代に入り火箸の需要が落ち込むと51代の宗之氏が火箸を組み合わせて作った風鈴とドアチャイムを考案。その澄んだ音色で全国にファンを獲得。
・火箸風鈴
そして、近年では52代・宗理氏の創作により古鉄を使った古代花器セットや火縄銃の銃身でつくった自在カギ、チタン製の鈴(りん)やぐい飲み。そして1992年には創作楽器・明潤琴(みょうじゅんきん)などを生み出しています。
伝統の技術を守りながら、さらに時代にあった創意工夫をするその姿こそ、平安時代から52代続いた秘訣であり、私たち企業人のお手本といえるかもしれませんネ。(文責・ほりほり)
・花器
・チタン製のお鈴
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明潤琴の澄んだ音色は冨田勲氏の手によってNHKの番組のBGMに使われるなど高い評価を受けています。
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明珍さんニュース
- 1997年11月20日、「財団法人日本オーディオ協会」が音を通して 社会貢献している人に送られる第2回「音の匠(たくみ)」に選定されました。
- 1999年5月3日の神戸新聞に明珍さんの記事が大きく載っていました。それによると・・
- 長男の宗久さんと三男の敬三さんは伊伝居で火箸づくりを、次男の裕介さんは島根県で玉鋼の鍛錬法を勉強中だそうです。
- 4年前から火箸の材料に日本刀に使われる玉鋼(たまはがね)を用いているそうです。
- 2000年11月18日明珍火箸の音色を前編に取り入れた組曲「源氏物語幻想交響曲(冨田勲制作)」が全国発売されました。
- 2002年。ワールドカップの決勝戦前夜祭で玉鋼火箸の音色が披露されました。
- 2003年。和鋼博物館(島根県)の協力を得て、新たにチタン合金の箸を考案。玉鋼と同じような澄んだ音色と、熱伝導を伝えにくいことから料理にも最適とか・・・。
- 2003年。日本文化デザイン大賞、同特別賞受賞。
- 2005年。明珍宗理さんの次男・宗裕さんが刀工として、久保善博刀匠の下での7年間の弟子修業を経て、独立されました。鍛錬場は雪彦山の麓に広がる田園地帯の一角にあります。
- 2006年。明珍火箸の音色が山田洋次監督の映画「たそがれ清兵衛」「隠し剣 鬼の爪」に続いて「武士の一分」でも使用されました。
- パリコレ「イッセイ・ミヤケ」のショーで火箸風鈴使用。
- セイコーエプソンは「明珍宗理さん製作の鋼板を使い、風鈴のような音で時刻を知らせる腕時計を2011年12月下旬に発売する」と発表。価格は1個3,465万円。
- 2016年12月。鍛治師として長年、鍛冶技術の保存に努め、文化財保護に貢献したと、明珍宗理さん(52代目)が文化庁長官表彰を受けました。
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明珍宗裕さん
- 明珍宗理さんの次男。刀工
- 昭和49年生まれ
- 平成10年。久保善博師に入門
- 平成17年。夢前町に鍛刀場を開く
- 受賞歴:第五回おまもり刀展覧会・特賞第二席大阪市長賞、第三回新作日本刀・刀職技術展覧会・特賞経済産業大臣賞など多数
- 明珍宗裕さんに関する紹介記事はこちらをクリック>>
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明珍本舗
- 姫路市伊伝居上之町112
- 電話(079)222-5751
明珍火箸のご購入は
- 市内の方は、市内百貨店、じばさんビル、市姫路城内観光協会みやげもの売り場等で購入できます。
- 市外の方は、明珍さんの工房に直接お電話(079-222-5751)して頂ければ、購入可能かと思います。
- 明珍火箸は材質の違いによる色々な種類があり、値段も様々です。
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